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ブーミン&モー子の本


わたしのカレは韓国人

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オタクde小説
作者: min   
2009年 1月 15日(木曜日) 09:41
僕は中高生時代、日本語の漫画やアニメ、ドラマも見ましたが、
一番の目標は小説でした。
特に、芥川や太宰、川端といった古い作品は難しくて、それでも
どうしてもわかりたくて、昔の日本の情景が出てくる映画も観たり、
関連書籍を調べてみたり、当時に使える手段を活用して、
僕なりに努力したのです。
文字や文章が読めても、そこに展開される世界が分からなければ、
それを分かっている人達とは違う感想になるわけです。
さすがに日本語だと難しくて、韓国語版で読みましたので、
少しは翻訳した人の説明も書いてありました。
でも、やっぱりそれだけじゃ分かり辛いです。

しかし、モー子さんに
「川端康成の『雪国』にこういうシーンが出てきたよね」
と持ちかけても「さあ!?」と話にならない。
「国語は得意科目だといってたじゃないか!?」
「いや、受験には作品名と作者が神経衰弱できれば事足りる」
おお、ゆゆしき教育の貧困よ。

一方で、モー子さんはそんなマジメな闘志に燃えたりせず、
時代背景も生活習慣も分からないままに、韓国小説を読んで
いるようです。
彼女の主眼はただひとつ、
「古今東西、男と女の泥沼は不変よ!」だってさ。
泥沼を描かせたらピカ一と彼女が推薦する、ヤン・グィジャ
(梁貴子)という作家がいます。何か翻訳が出ていないかと
探したところ、1冊だけあったのは、泥沼モノではなく、
ソウルに暮らす色々な人を描いた人物小説でした。
『ソウル・スケッチブック』読みたい人はこちらへ

さっそく彼女が日本語版を手に入れ、僕が原書を探して
買ってきました。
で、彼女が音読するのを横で聞いていたのですが、
「こりゃ、韓国を知らない外国人には理解できないなー」
と思ってしまう場面がたくさんありました。

たとえば「朝鮮戦争時代に北から来てそのまま住んでいる
おばあさんが、自分の家の近くにある山を、かたくなに
モランボン(北朝鮮にある山の峰)だと言い張り続ける」
エピソードがあるのですが、韓国人だったらグッと来る
ものがあります。
でもモー子さんの顔を見ても「?」な表情。
感動というのは、感じなければおしまいであって、いくら
言葉で説明しても伝えられないものです。
「モランボンってね、焼肉のタレの商標なんだけど、
実は北朝鮮の山の名前だったのか!ウワー感動だー」
…これもいちおう感動…か?

また別の場面。
「作者の行きつけのラーメン屋で、幼い顔に似合わない厚化粧
をして、死にそうな様子でふらふらと食べに来る少女がいる。
店主のおばさんが、いつも一晩中男の相手をさせられて、
あの子は咲く前に枯れてしまうよ、とぼやく」
こんなシーンがあるのですが、韓国人なら、ぼろぼろで寂れた
インスタントラーメンなどを売っているラーメン屋の、
なんともいえないわびしさと共に、心に響く
エピソードなのです。

「想像できないでしょう、この韓国のラーメン屋の情感。
日本にあるような、イキのいい兄ちゃんがヘイらっしゃい
とかいってる、明るいラーメン屋を想像しちゃうんでしょう。
なんで店主が客のプライバシーをしゃべるのかも、多分
全般にワケ分からないよねー。これは難しいね。」
韓国に何度も来ている人でも、こういう店に日本人が行く
ことはほとんどないと思いますので、本だけを読んでわかる
方はごく少数でしょう。

このように、本の限界もありますが、テレビのない家に
住む僕ら、やっぱり本が大好き。
もっとたくさんの翻訳本が出されて、日本でも韓国の
いろんな文化が伝わっていくといいですね。
今回の僕らみたいに韓国人と話をしながら一緒に読めば
新たな発見があるし、最近のブームでドラマや映画を
たくさん観ている方だったら、小説に挑戦しても結構\r
ついていけるかもしれません。

「うーんまあ、そうねー。私、細かいこと気にしないから。
モランボンかー。いやー、焼肉食べたくなったなー」
…僕とは全然違う本の読み方をしている人がいることも
よーくわかって勉強になりました
 

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